配当権利取りを意識した買い

CHOKO - マーケットアナリスト丨CFA

2023-03-30 10:00:00

3月30日市場分析レポート 

日経平均株価:29日の東京株式市場で日経平均は、前日比365円53銭高の2万7883円78銭と(27883.78)、3日続伸した。配当権利取りを意識した買いやドル高/円安が支えになったほか、ソフトバンクグループの大幅高が指数を押し上げた。プライム市場の値上がり銘柄数は9割超となり、ほぼ全面高の商状となった。

値上げ上位 一 業種別(東証)

No.1医療品現在値2,771.04全日比+111.87(+4.21%)
No.2 繊維製品現在値2,190.95全日比+51.64(+2.41%)
No.3 パルプ・紙現在値1,327.02全日比+31.10(+2.40%)

値上げ上位 一 銘柄一覧(日経225)

情報・通信SoftBank【9984】現在値5,190.0全日比+302.0 (+6.18%)
小売業J. Front【3086】現在値1,260.0全日比+46.0 (+3.79%)
小売業三越伊勢丹【3099】現在値1,422.0全日比+46.0 (+3.34%)

米国株式市場: 米国株式市場は大幅高で取引を終えた。ナスダック総合とS&P総合500種がともに1%超上昇。米半導体大手マイクロン・テクノロジーなどからの明るい見通しを受け経済を巡る懸念が一部緩和した。

米国主要株価指数

ナスダック(NASDAQ)現在値11,926.24全日比 (+1.79%)
ダウ工業株30種平均現在値32,717.60全日比 (+1.00%)
S&P500種指数現在値4,027.81全日比 (+1.42%)

Forex為替:

通貨売気配(Bid)買気配(Ask)全日比
USD/JPY132.80132.81+1.52%
EUR/JPY144.036144.52+1.32%
GBP/JPY163.60163.62+1.32%
AUD/JPY88.7988.81+1.18%

Commodities商品:

原油WTI現在値72.79全日比 (-0.76%)
原油Brent現在値77.38全日比 (-0.41%)
ゴールド現在値1,982.85全日比 (-0.38%)

 

【ファンダメンタル分析】

【米国市況】株反発、リスク志向でナスダック100強気相場入り-円下落

→ 円下落、対ドルで約2カ月ぶり大幅安-132円台後半

→ 米国債はほぼ変わらず、31日発表のPCE価格指数待ち

29日の米株式相場は反発。銀行セクターの混乱で減退していたリスクテーク意欲の回復が続いた。31日に公表される個人消費支出(PCE)価格指数に市場の関心は移った。同指数は米金融当局が重視する物価統計。

S&P500種株価指数は4000台を回復。テクノロジー株と金融株が上げを主導した。ハイテク銘柄中心のナスダック100指数は昨年12月の安値から20%戻し、強気相場入りした。一部のアナリスト予想を上回る3-5月(第3四半期)見通しを示したマイクロン・テクノロジーが買われた。一方、CBOEのボラティリティー指数(VIX)は3週間ぶりの低水準で終了した。

ナスダック100指数の四半期騰落出所:ブルームバーグ

 

東証大引け3日続伸 (日経)

→ 配当再投資を意識

→ 午後に一段高

29日の東京株式市場で日経平均株価は3日続伸し、前日比365円53銭(1.33%)高の2万7883円78銭で終えた。朝方は前日の米株安を受け下げる場面もあったが、3月期決算企業の権利付き最終日とあって、配当や株主優待の権利取りを意識した買いを支えに切り返した。大引けにかけては配当再投資に絡んだ買いも入り、日経平均は一段高となった。 

前日の米株式市場で中国電子商取引(EC)大手アリババ集団の預託証券(ADR)が急伸。同社に出資するソフトバンクグループ(SBG)に運用収益改善を期待した買いが入った。SBGは1銘柄で日経平均を60円ほど押し上げた。 

午後に入ると、日経平均は上げ幅を拡大した。外国為替市場で円安・ドル高が進み、輸出関連株を中心に追い風になった。大引けにかけては株価指数に連動して運用する投資家の配当再投資に絡んだ株価指数先物買いが観測され、相場上昇に拍車をかけた。

東証株価指数(TOPIX)は3日続伸し、28.81ポイント(1.46%)高の1995.48で終えた。東証プライムの売買代金は概算で3兆3011億円だった。売買高は13億6674万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1734と、全体の約9割以上を占めた。値下がりは78銘柄、変わらずは23銘柄だった。

Auteur

CHOKO、上智大学経済学部卒、テクノロジー半導体業界アナリストとして3年間勤め、CFA 、FRM資格を取得した。

日本と中国の金融業界での実務経験があり、よりグローバルな視点から市場を分析することができ、株式ファンダメンタルズ分析、オプションプライシングと戦略、ボラティリティ分析を得意とする。 

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